例文で説明!冠詞 A の簡単な説明とその使い方
「ひとつ」という数を表す
a は「ひとつ」という数を表します。
以下はシンプルな例です。
There is a young man.
若い男性がいる。
冠詞の a というと、ほとんどの日本人にはこの用法が思いつくでしょう。というより、これしか頭に浮かばない人たちが大勢いるかもしれません。
実はそこまで単純ではありません。
いくらかの例を示します。
人の名前に付ける
a という冠詞は人の名前に付く場合があります。
以下のようなケースです。
A Mr. Smith has called you.
スミスさんという人から電話があったよ。
日本語訳のとおり、「~という人」といった意味合いを持ちます。
つまり Smith という人はたくさんいますが、「その中のひとり」という意味で a を付けるのです。
また以下のようなケースでも使用されます。
He is an Einstein of the 21st century.
彼は21世紀におけるアインシュタインだ。
日本語訳を読めばその意味が分かると思います。つまり「今世紀を代表する天才である」ということです。
アインシュタインのように他を圧倒する能力を兼ね備え、世間にその実力が認められた場合に使用されるようになります。
もちろん以下のように悪い意味でも使用できます。
He is a Hitler.
彼はヒトラーのような人だ。
ヒトラーの悪名の高さは皆さんの共通認識ですね。
冠詞で英語の世界観を理解する
以下のケースを見てください。
I walk home under a dark sky.
薄暗い空のもと帰途につく。
小説で見かけそうな文章です。
定冠詞である The を説明するページにて「sky という単語には the が付く」と説明しましたが、条件によっては a が付きます。
なぜ上のようなケースで a dark sky となるかと言うと「物理的には空はひとつだが、様相という観点から見ると空は複数存在する」からです。
薄暗い空もあれば明るい空もあります。
それらひとつひとつを別の空として
また以下のような言い方もできるでしょう。
This is a different sky from the one I knew in the past.
これは私が知っていた昔の空とは違うものだ。
このケースでは、現在の空と過去の空をそれぞれ別のものとして扱っています。異常気象でなんとも不思議な空模様がただよっている場合などに使えそうなセリフですね。
冠詞の些細な変化で文章の意味はガラっと変わってしまいますが、その感覚をつかむことができれば英語に対する理解がよりいっそう深まるでしょう。