例文で説明!定冠詞 The の簡単な説明とその使い方

The と A では文章の意味ががわりと変わる

thea では文章の意味ががわりと変わります。

a は単純にりんごやコップなど、数えることのできる名詞 (可算名詞) に付けられる冠詞です。

(という言い方は単純すぎるので、興味のある方は 冠詞 A の簡単説明 をご覧ください)

the は日本語で訳すと「その」となります。

以下のケースで考えてみましょう。

① There is a dog.

② There is the dog.

①は「一匹の犬がいる」です。

②は「あの犬がいる」もしくは「例の犬がいる」と訳せるでしょう。

つまり聞き手が、どの犬か認識できる場合に the を使用するのです。

これは日本語でも同じですね。

唐突 (とうとつ) に「あの犬がいる」と言われても「どの犬の話?」となると思います。

英語もその感覚です。

以下のような使い方もよくします。

Do you remember the house we talked last week?

先週話した家のこと覚えてる?

「家」のことについては、先週話しているので、聞き手はどの家のことか分かるであろうという予測のもとの会話 です。

こういった場合に、

Do you remember a house …

という言い方は不自然です。

気をつけましょう。

最後にもうひとつだけ the を使用した例文を紹介します。

open-window

このような会話も頻繁に耳にします。

Can you close the window, please?
It’s getting cold here.

窓を閉めてもらってもよろしいですか?
寒くなってきました。

その部屋に窓が複数存在していたとしても、開いているのがひとつの場合、the window と指定されても、聞き手はどの窓か混乱はしないはずです。

常識的に考えてひとつしか存在しない

誰がどう考えても指し示しているものが明白 は場合は the を付けます。

There is a bird flying across the sky.

空を横切って飛んでいる鳥がいる。

地球上にいる限り、物理的に空はただひとつです。

ですので the sky となるのです。

ただし抽象的な表現であれば、複数存在するともいえるので、そういった場合には a sky となります。

このことに関しては 冠詞 A の簡単説明 をご覧ください。

以下のケースでも見てみましょう。

I want to travel around the world.

世界中を旅行したい。

the world、つまり世界です。

この地球上で世界といわれたら、ひとつしかありません。

SF小説の中など、よほど特殊な会話で無い限り「どの世界のことだ?」とはならないはずです。

ですので自然と the が付きます。

最上級

「どんな状況においても最上級には the が必要だ」と考えている英語の学習者の人がたまにいますが、それは誤りです。

それをいまから説明します。

The が必要な最上級

比較において最上級には the が付きます。

というより、正しくは「付く場合があります」。

以下のようなケースです。

He is the tallest person in our class.

私たちのクラスで彼が一番背が高い。

「一番」というからには、特定の人を指しているので the を付けます。

The が不必要な最上級

the が必須ではない最上級の表現方法があります。

food

以下のようなケースです。

I buy food where it is cheapest.

私は一番安いところで食料品を買う。

cheapest は cheap の最上級なので、the cheapest と言ってしまいそうですが、この場合の the は省略可能です。

以下のケースでは the が必要です。

This is the cheapest food in this store.

これはこのお店で一番安い食料品です。

違いが分かりますか?

文法的な言い方に従うのであれば、it is cheapest の cheapest を「叙述 (じょじゅつ) 形容詞」といい、cheapest food の cheapest を「限定形容詞」といいます。

そして限定形容詞において the は必須ですが、叙述形容詞では必須ではありません。

こういう説明の仕方は個人的にはあまり好きではないので、簡単に説明してしまうと、the が必要なのは、最上級である形容詞の後に名詞が続いたとき ということです。

それは the tallest man の man であり、the cheapest food の food です。

The が不必要な最上級というのは、それが必須ではないというだけで、付けても問題ないとネイティブの方は考えているようです。

また、付けない場合、文章の意味が若干曖昧 (あいまい) になる可能性があります。

つまり、以上で挙げた例のように、

I buy food where it is cheapest.

というと、

I buy food where it is very cheap.

という意味でも取れなくはないからです。

ただし、特に一番であることを強調する必要性がなければ the は省略しても問題ないでしょう。

The Japanese は一種の差別表現

以下のケースを見てください。

The Japanese work hard.

日本人はよく働く。

この場合の Japanese は集合名詞で複数扱いなので works とはなりません。

the を特定の国民の前に付けた場合、それは「全体をひとまとめにして扱う」という意味合いになります。

上記の例は「働き者だ」ということで、ある意味ポジティブな内容なので、ほめられた感じがして気分が悪くなるということはないですが、以下のケースはどうでしょう。

They attacked Pearl Harbor without a declaration of war.
The Japanese are dirty people.

彼らは宣戦布告せずに真珠湾を攻撃した。
日本人は卑怯なやつらだ。

行き違いで宣戦布告前に真珠湾を攻撃してしまったのは歴史的事実です。

それに対して卑怯と言われるのも仕方ないかもしれません。

ただし、この場合に The Japanese と言われると、いい気がしません。

なぜなら、the を付けた場合 日本人というのは例外なく全てそういう人たちである という考えが根底にある気がしてならないからです。

日本語では英語で多用するような a や the の概念が薄いため、冠詞に対する感覚に慣れるには多少の時間が必要かもしれません。

実際に経験のある人もいると思いますが、海外旅行へ行き、たまたま入った現地のお店の店員の態度があまりに悪いと、その国全体の印象が悪くなります。

つまりその あなたが抱く全体に対する印象が the という単語に結びつく のです。

ただし、現地のその他の人たちからしたら「それは、その店員個人の問題であって、われわれは外国からの旅行客を歓迎する」という答えが返ってきそうです。

the にはそのような意味合いがあるのです。

覚えておきましょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

どんなささいなコメントでもウエルカムです。全てに返答いたします。

フォローする

スポンサーリンク