例文で説明!May と Might の違いとその使い分け
「may と might はほぼ同じ意味だから、どちらを使用しても問題ない」と教わっていませんか?
そういう言い方をされると余計にモヤモヤしたものが残りますね。
そこで両者の違いを簡単に説明してみます。
Contents
May と Might の比較
初めに言っておくと might は may の過去形です。
したがって現在のことを述べる際は may を使用するのがふさわしいという議論が成り立ちます。
以下のようなケースです。
Her argument may be wrong.
彼女の議論は間違っているかもしれない。
それに対して might は過去のことを述べるときに使用するのがふさわしいという議論が同時に成り立ちます。
以下のようなケースです。
He might have been taking drug.
彼は薬物を服用していたかもしれない。
以上の2つの例文は文法的に全く問題ありません。
現在では may と might の使い分けがそこまで明確になっているわけではありません。
以下のように might を現在の出来事に対して使用しても、ネイティブの方からとがめられることはまずないでしょう。
つまりこれが「ほぼ同じ意味だから、どちらを使用しても問題ない」と言われる根拠でしょう。
ちなみに might は may の過去形なので、人が話した言葉を別の人へ伝えるときは以下のように may は might に変化します。
↓
May と Might の違い
その出来事は実際に起こったか
では両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
以下のケースで見てみましょう。
- If I had taken that train, the outcome may have been different.
- If I had taken that train, the outcome might have been different.
「もしその電車に乗っていたら、結果は違っていたかもしれない」という意味ですね。
どちらが正しいでしょうか?
答えを言うと、両方とも正しいです。
ただし過去の可能性に言及した場合、実際それが起こらなかったとあなたが知っている場合においては might のほうがよりふさわしいです。
上のケースで言えば、あなたは電車に乗っていません。当事者なのでそのことは知っています。よって、このケースでは②の方が一般的にはよしとされています。
どの程度の可能性があるか
一般的には may のほうが might よりも可能性が高い事柄で使用されるとされています。
ただしこれは主観の問題なので、何%などと数値で表せることではないでしょう。
また、この「可能性が高い低い」という考えは、ネイティブの間でも日常会話においてそこまで厳格に使い分けられているわけではなさそうです。
ただし以下のように非現実的な仮定法においては might を使用する方がよりふさわしいとされています。
If I were male, I might join the army.
もし私が男性だったら、軍に入隊するかもしれないわ。
May I…? Might I…?
丁寧な要求で May I…? という表現がありますが、さらに丁寧にかつフォーマルな言い方になると Might I…? という言い方があります。
ただし Might I の方はほとんど使用されていません。
会話においても使わないほうが無難でしょう。
May でしか使用できない表現
「可能性」とは関係ありませんが、May は「祈願」を表す単語としても使用されます。
近くにいる人がクシャミをした際は、以下のセリフを言うことがお約束のようになっています。
Bless you.
お大事に。
これは正式には、
と言います。
「神のご加護を」といったところでしょうか。この場合の may は「祈願」です。
Might God bless you とは言いません。
実際はそこまで気にしなくても・・・
実際はそこまで両者の違いに細かくこだわる必要はないでしょう。
ただし言葉が違う以上意味も違います。
そこで英語学習者の方たちが持っているモヤモヤとしたものが少しでも薄れるよう、簡単に説明してみました。
会話中はとっさの使い分けができないかもしれませんが、文章を書いているときなど考える余裕があるときに、意識して使い分けてみるといいでしょう。