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例文で説明!過去形と現在完了形 の違いとその使い分け

2021.09.222016.11.03文法

過去形

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過去形は「過去の出来事」です。いくつかの例文で説明します。

My father went to Japan in 1980.

私の父は1980年に日本に行きました。

この文章からは、「その父がすでに亡くなっている」ことを感じさせます。ご存命の場合は、「すでに帰国している」という意味合いになります。

I lived in that apartment.

私はそのアパートに住んでいた。

このケースでは「そのアパートからはすでに引越した」という含みを持ちます。

I lost my wallet.

財布を無くした。

結局その財布は見つからなかった、という意味合いがあります。

つまり過去形が持つニュアンスは、現在と関わりのない過去に終了したこと です。

現在完了形

現在完了形は、現在までに完了した「経験」を表します。

My father has been to Japan.

私の父は日本に行ったことがあります。

went to とは違い、「父はまだ生きている」というニュアンスがあります。

I have lived in that apartment for 3 years.

私はそのアパートに3年間住んでいます。

「そのアパートにまだ住んでいる」という意味合いを持ちます。

I have lost my wallet.

財布を無くした。

「まだその財布を探しているか、もしくはまだ代わりとなる財布を購入していない」という意味合いになります。

つまり現在完了形は過去形と違い、現在と関わりのある以前の経験 を表します。

Has been と Has gone

皆さんは以下のふたつにどのような違いを感じるでしょうか?

  1. My father has been to Canada.
  2. My father has gone to Canada.

答えを言ってしまうと、has been は「父はカナダに行ったが、すでに帰ってきている」というニュアンスです。

has gone は「父はカナダに行ったっきり、まだ帰国していない」というニュアンスです。

gone には「いなくなる」という意味合いがあるので、すでに帰ってきている場合の表現としては不適切です。

過去形と現在完了形の決定的な違い

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過去形と現在完了形の違いで明白なことは、以下です。

  • 過去形:時間軸を定める
  • 現在完了形:時間軸を定めない

よって時期を明確にする場合は過去形を使用します。

例えば、

I went to New Zealand in 2010.

とは言っても、

I have been to New Zealand in 2010.

とは言いません。

覚えておきましょう。

Have you ever と Did you ever

質問文に ever を付けると「かつてこれまでに」といった一種の強調表現となります。

単純に経験を聞くのであれば Have you ever… と現在完了形を使用するのがふさわしいように思いますが、ネイティブの人たちはたまに、

male-foreigner
Did you ever… ?

と質問します。

これは上で説明したとおり、時期が明確になっているかどうか、または質問している事柄がすでに現在とは関係のない過去の事象かという点です。

会話の中でたまに使用されますが、ニュアンス的には以下のような違いが出てきます。

Did you ever go to Japan ?

(その当時)日本に行きましたか?

Have you ever… ?

日本に行ったことがありますか?

Did you ever の場合は、話し手と聞き手の間でその時期についての共通認識がある状態となります。

Do you have と Have you got

male-foreigner
Have you got… ?

と聞かれると現在完了形のような響きがありますが、必ずしもそうではありません。Do you have… と同じ意味で使用される場合があるからです。

ただしこれはイギリス英語であり、アメリカ出身の方がこのような言い方をすることはほとんどありません。

両者の違いを気にすることなく毎回 Do you have… と質問しても問題ありません。

Have you got… という質問が現在完了形であることを明確にしたい場合は、Have you ever got… と ever を付ければいいでしょう。

なんの前触れもなく唐突に Have you got… と質問されたら Do you have… の意味の可能性が高いです。

どのみち会話の内容から推測できるので、心配する必要はありません。

過去形と現在完了形の興味深い使い分け

あなたは以下のふたつのセンテンスの違いがわかりますか?

  1. I ate…
  2. I have eaten…

両者とも、なにかを食べたことを表現しているという点では同じです。

ただし微妙なニュアンスの差異があり、答えを言ってしまうと I ate… というのは過去形であり、「なにかを食べた」という行動が現在とはすでに関わりのないことなので、「そろそろ次の食事を取ろうかな」という含みを持ちます。

それとは違い I have eaten… は現在完了形であり、「なにかを食べた」という行動が現在といまだに関わりがあるので、「まだ次の食事はいいや」という含みを持つことになります。

英語を正しく理解していれば、こういったことを自然と切り分けて使いこなせるようになるでしょう。

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更に深く知りたいという方には『ネイティブが教える 英語の時制の使い分け』をおすすめします。

この本では、現在形、過去形、未来形、現在進行形、過去進行形、未来進行形、現在完了形、過去完了形、未来完了形、現在完了進行形、過去完了進行形、未来完了進行形と包括的に扱っています。

また SVO や第N文型などの記述はなく、それぞれの構文が持つ微妙なニュアンスに焦点を当てていて、全体的にとても分かりやすい作りになっています。

特に日本人の英語学習者の方が起こしてしまいがちなミスを多く取り扱っているので、英文の意味合いでモヤモヤしたものが残っている人は、一度読んでみるといいでしょう。

曇っていた空が晴れるような感覚を覚えるでしょう。

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例文で説明!英語の現在形が持つニュアンスを簡単説明

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