暇人の英語雑記ブログ

In On At などの英語の前置詞はイメージで理解するのが一番!

2018.06.282016.11.16文法

前置詞を知ることで英語の理解が深まります

特に英語の初学者にとっては非常に重要です。なぜならそれぞれの前置詞が持つニュアンスを知っているかどうかで、英語学習の進歩に大きな差が出るからです。

また表現が豊かになるので、前置詞の習得はあなたの英語レベルの向上に直結します。

ここでは代表的な前置詞の意味合いを分かりやすく説明していきます。

In

in は日本人の私たちにもっとも馴染みのある前置詞でしょう。

「~の中」という意味であることは、英語嫌いの人も含めてほぼ全ての人たちが知っているでしょう。

以下のようなケースです。

There is an apple in the box.

箱の中にリンゴがある。

「~の中」というのは、もう少し具体的に言うと「区切られた区間の中」という意味合いです。

別の例で示します。

I’m in Tokyo.

東京にいます。

東京都という場所は物理的に壁で区切られているわけではないですが、他県との間に境界線という区切りが存在します。

つまりその境界線の中にいるという意味です。

Out

apple-on-hands

out は in の逆で「~の外」という意味合いを持ちます。

以下のようなケースです。

Get an apple out of the box.

その箱からリンゴをひとつ取ってくれ。

箱の中にあるリンゴを「外に出す」といったニュアンスです。

out もよく使用する前置詞ですが、out of という表現が多用されます。

別のケースで、その意味合いを考えてみましょう。

You are out of your mind.

あなたは気がおかしい。

これはつまり「正常」という範囲から「外に出てしまっている」といったニュアンスです。

このように考えると out が持つ意味が鮮明になりますね。

以上の例と比較し使用する頻度は低いですが、逆の表現として以下のようなイディオムがあります。

You are in your right mind.

あなたは正気である。

out の逆である in が使われていますね。この場合の in は「正常な範囲内に収まっている」ということ指します。

別のフレーズを使用しさらに深堀してみましょう。

I’m in a bad situation. I hope to find a way out.

困難な状況だ。解決策を見いだしたい。

想像してみてください。

あなたは困難な状況の「中(in)」にいるのです。

そこから抜け出す道がすなわち、way out なのです。

ちなみに「その状況から抜け出す」という場合は、

Find a way out of the situation.

です。

前置詞はイメージが大切ということが理解できたでしょうか。

肥満は正常ではない?

out of one’s mind のところで述べましたが、抽象的な意味で in という前置詞を使用すると「正常な範囲内」といったニュアンスになります。

以下のようなケースで考えると分かりやすいです。

I’m in good shape.

私は健康だ。

逆のケースでは以下のようになります。

I’m out of shape.

体調が優れない。

以上の2点は健康や体調などの内面のみでなく、外面の表現に対しても使用することができます。

太り気味の人に対して、あからさまに、

cat-icon
You are fat.

というのは、日本語でいえば「デブ」と言っているようなもので失礼です。

そういった場合は、

cat-icon
You are out of shape.

と言うと多少和らいだ表現になります。覚えておくといいでしょう。

On

cat-on-the-roof

on は「~の上」と理解している日本人の方が多いと思います。

以下のようなケースです。

There is a cat on the roof.

ネコが屋根の上にいる。

on のその他の主な意味合いとしては、「物の表面に付いている」というものがあります。

以下のようなケースです。

There is a spider on the wall.

クモが壁にいる。

壁は垂直に立っているものなので、慣れない人には on the wall という言い方は違和感があるかもしれないですが、これはいたって自然な表現です。

ただしそれは「壁の上」ではなく「壁の表面に付いている」という意味です。

この on が持つ「物の表面に付いている」という意味合いが、次の off を理解する助けになります。

Off

電気等のスイッチを on と off と表現することは全ての日本人が知っているでしょう。

つまり off は on の逆 なのです。

もうお分かりのように、off の主な意味合いとしては、「物の表面から離れる」または「距離をとる」というものです。

以下のようなケースです。

I fell off a ladder.

はしごから落ちた。

「落ちた」というのは、言葉を変えれば、「はしご」という物の表面から離れてしまったということです。ですので、このような場面では off が意味合いとしてはピッタリです。

また以下のようなケースも考えて見ましょう。

I keep off fatty foods.

脂肪分の多い食べ物は避けている。

すでに説明したように off には「距離をとる」という意味もあるので、この例では「食べ物から距離をとる」、すなわち「避けている」となるのです。

man-on-platform

またイディオム的に以下の言い方があります。

Get off a train.

電車から降りる。

直訳するのであれば、電車という乗り物から「離れる」ということですね。

逆に電車に乗るは、

Get on a train.

となります。

At

at は in と同じく場所を指すことが多いですが、その意味合いが若干違います。

上記したとおり in は「~の中」という意味ですが、at は「その場所の地点」を指します。

英文で説明したほうが理解しやすいでしょう。以下のようなケースです。

I’m at the FamilyMart in front of the station.

駅前のファミリーマートにいます。

待ち合わせの時などで使う言葉ですね。

この場合はあくまでも「ファミリーマートの建物の外にいる」というニュアンスです。

店内にいるのであれば、

male-foreigner
I’m in the FamilyMart in front of the station.

となるでしょう。

ちなみに in front of というのは、in という前置詞ににこだわらず「~の前」というひとかたまりのフレーズとして覚えておけばいいでしょう。

red-bus

以下のようなケースでも考えて見ましょう。

I’m at a bus stop.

バス停にいます。

これもバス停という地点にいるということです。

On a bus stop.

や、

In a bus stop.

とは通常言いません。

In a bus stop というと、以下のようなケースになります。

You cannot park in a bus stop.

バス停に車を停めてはいけない。

in の項目で説明しましたが、これはバスが停車する「区画の中」という意味合いになるので自然な表現です。

From

from も日本人には馴染みの深い前置詞でしょう。「~から」という意味を持ちます。

以下のようなケースです。

She is from Japan.

彼女は日本出身だ。

「日本から来た」という意味ですね。

また「始まりの地点」という意味合いでもよく使用されます。これに関しては次に説明する to と関係が深いです。

To

to という前置詞には「~へ」という意味合いを持ちます。「方向を示す」と覚えておくといいでしょう。

from には「始まりの地点」という意味合いがあると言いましたが、以下のようなケースで to とともによく使用されます。

From the beginning to the end.

始めから終わりまで。

the beginning から始まり the end に向かって行く方向を示すのがまさしく to です。

以下のケースが典型です。

Go to the station.

駅に行く。

単純に go to というペアで覚えている方もいると思いますが、to は「方向を示す」からこそ go とともに使用するのです。

また時間を述べるときに以下のような言い方をします。

It’s 15 to 7.

6時45分です。

clock-with-a-coffee

画像の時計の分針を見てください。15分という時間をかけて7時という「方向」に向かうのです。

よって 15 to 7 は6時45分なのです。

Over

over には「~を越えて」という意味があります。

以下の画像で説明すると分かりやすいでしょう。

rainbow-over-the-river

この虹を説明するのは、以下のような表現がピッタリです。

There is a rainbow over the river.

川をまたぐ虹がある。

つまり片側から川を越えてもう片側へ行くといった感じです。

また以下の画像で over を更にイメージしてみましょう。

dolphin-over-a-head

3人の子どもがイルカのいる水槽を眺めています。真ん中の男の子の母親がこの写真を撮り Facebook に投稿したと仮定します。

すると以下のようなコメントを付けると想像できます。

Can you see the dolphin over his head!!

彼の頭の上のイルカが見えるかい!!

日本語訳では「上」と表現していますが、イルカは彼の頭の向こう側にいるので英語では over と表現するのがふさわしいです。

初めに書いたように over には「~越えて」という意味がありますが、上のケースで言えば、「彼の頭を越えた向こう側」ということですね。

イメージできたでしょうか。

ただし対象物が向こう側に存在していたとしても、あまり遠近感がなく頭の真上に位置しているように見える場合は above と言ったほうが無難でしょう。

また以下のようなケースでも over を使用します。

I don’t know his age, but probably over 70.

彼の年齢は分からないけど、おそらく70歳以上かと。

more than 70 と言わずに over 70 と自然に言えるようになると、英語の響きがよくなりますね。

Through

through には「~を通り抜けて」という意味があります。

以下のようなケースが典型です。

I hear their conversation through the wall

壁を通り越して彼らの会話が聞こえる。

また始まりから終わりまでの成り行きを表すので、以下のような使い方もあります。

My son couldn’t sit still through a concert.

私の息子はコンサート中動かず座っていることができなかった。

さらに「困難な状況を無事通り抜けた」という意味合いで、以下のように使用されることもあります。

I got through the exam.

テストに合格した。

To と Through

through は to と同じような意味合いを持つので、以下のように使用することができます。

  1. Monday through Friday.
  2. Monday to Friday.

ただし両者には微妙なニュアンスの違いがあるので注意しましょう。

以下のようなケースです。

  1. Read page 1 through page 30.
  2. Read page 1 to page 30.

「1ページから30ページまで読む」ということですが、through は終わりの地点を含むので、この場合は30ページも読むことになります。

to にはそのような意味がないので、30ページにたどり着いた時点で読むことを止めるということになります。

実際は through と同様の意味合いで to を使用する人たちもいますが、厳密には以上のような違いがあります。

Into

into は in と to のコンビネーションと思っていただければ大丈夫です。つまり「~の中に行く」というような意味合いです。

以下のようなケースです。

I went into a room.

部屋に入った。

in と to という前置詞のイメージが理解できていれば into に関しては、特に問題はないと思います。

Onto

onto は on と to のコンビネーションと思っていただければいいです。つまり「~の上に乗る」というような意味合いです。

以下のようなケースで to と比べてみましょう。

  1. He jumped on a table.
  2. He jumped onto a table.

両方ともに「テーブルの上に飛び乗った」ということですが、on と比べ onto は方向を表す to があるので、テーブルに向かうジャンプの動きを連想させます。

また以下のようなセリフを話す女性をテレビ番組などで目にします。

angry-woman-image
He came onto me!

came to だと「(こちら側に)来た」という意味ですが、それに on が付き came onto と言うと「上に乗ってきた」というニュアンスになります。

つまり「彼が襲ってきたの!」という意味合いになります。

おすすめの書籍

それぞれのイメージがつかめたでしょうか。

前置詞は多用されますが、少しの違いで相手が伝えようとしていることの意味が変わります。英語の上達のためにも、今後は前置詞の使い方を意識してみましょう。

そのうち自然に使いこなせるようになると思いますが、そのときあなたの英語は見違えるほど立派なものになっているでしょう。

更に深く知りたいという方には『ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方』をおすすめします。

序章に以下のような質問文が存在します。

たとえば、次の4つの例文を、前置詞の違いを考えて日本語にすると、どうなるでしょうか? それぞれが示す位置関係、距離感はどうでしょうか?

  1. I sat next to him.
  2. I sat near him.
  3. I sat by him.
  4. I sat with him.

どれも似たような意味ですが、「その近さ」が微妙に異なります。

単語が持つ意味合いを勉強する際は、このようにネイティブの人が編集した書籍が抜群にいいでしょう。

この本には頭が混乱するような難しい文法の説明はなく、かなり分かりやすい内容になっています。

英語力を磨きたい方は、ぜひ一度手に取ってみてください♪

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