暇人の英語雑記ブログ

天才ハッカーアイスマンことマックス・バトラーは刑務所内で再犯していた

2019.06.042019.05.17アイスマン
drone

大規模はサイバー犯罪により2007年に逮捕され2019年に釈放予定であった天才ハッカーアイスマンことマックス・バトラーが、なんと刑務所内で再犯していたという疑惑が報告されました。

起訴内容によると、どうやらマックスは他の4人と共謀しドローンを使用することで刑務所内に禁止されている物品を運び入れることを考えていたようです。

マックス自身が起訴状を否認しているので、真相のほどは分かりません。

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ケビン・ポールセン

はじめにこの話を耳にしたときは私は何かのジョークかと思いましたが、マックスにインタビューを行いのアイスマン事件を綿密に記録したケビン・ポールセン氏が今回の出来事を取材しているので、実際に発生した事象であることは間違いありません。

一応ここでは検察側が述べていることを元に話を進めていきますので、マックスが犯人という扱いで話を進めていきます。

補足
この記事は世界仰天ニュースで放送された、天才ハッカーアイスマンの内容のデタラメさを指摘するシリーズものの番外編です。

天才ハッカーアイスマンシリーズを読む ⇒

盗難されたデビットカード番号を刑務所内から取得

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T-Mobile myTouch

収監から8年目の2014年、マックスは何らかの方法で Android の T-Mobile myTouch を手にすることになります。

施設内での携帯電話の所持は禁止されているので、これ自体が犯罪です。

刑務官の目を盗みながらこのスマートフォンを使用していた彼は、取得より1年ほどたった2015年12月にネット上でのトレースを回避する Tor をインストールし、とある闇サイトで他人から盗まれ出品されていたデビットカード番号を購入しました。

次にウェスタンユニオンと MoneyGram という送金サービスシステムを使用しそのカードから300ドルを同じく服役中の囚人の口座に振り込みました。

刑務作業で得られたお金を外にいる家族などに送金などができるよう、口座の保有が認められているんですね。もちろん外部からの振り込みも可能です。

ちなみにこれら一連の事件に加担したとして容疑がかけられている人たちはマックスを含め5人いますが、それらは最長で15年もの刑期が課されている銀行強盗犯や薬物ディーラーなどの面々です。

なかなかの強者揃いですね・・。

次にマックスはこのように不法な手段で仲間の囚人の口座に振り込んだ金銭を、すでに出所している Jason Dane Tidwell(ティドウェル)という人物の口座に送金したのです。

このようにして不透明な流れでお金の出どころを見えにくくしてしまうことはマネーロンダリングに他なりません。

彼は自身がやっていることの重大さに気づいていたのでしょうか。

不法な資金でドローンを購入

ティドウェルは薬物や銃関連の罪で過去に複数の前科がある人物のようですが、2015年5月に出所後も暗号化システムを用いたアプリを使用し刑務所内にとどまっている囚人たちと連絡を取り合っていたとのことです。

ちなみに彼は今回のケースでは起訴されていませんが、全く別の銃関連の容疑で2017年12月に逮捕されたようです。

ティドウェルはマックスの指示により、送金されたお金でドローンを購入しました。

そして彼とマックス、そしてその他2人の囚人と共謀しドローンを用いて刑務所内に禁止品を密輸する計画を立てたのです。

ドローンでの密輸計画は長続きしなかった

どうやらティドウェルはドローンの操縦技術があまり高くなかったらしく、初回のトライはあっけなく失敗しました。

そこで彼はドローンの扱いになれた他の人物に依頼します。

そして2016年4月24日、真夜中の1:19に刑務所を囲む壁を越えて禁止品である携帯電話、たばこ、薬物などを含んでいたと思われるバッグを敷地内へと運ぶことに成功しました。

ただし翌日に内部の人間がその出来事を刑務官に告げ口してしまい、このドローンを使用した密輸計画はこの一回で終了してしまいました。

計画が所内を管轄する人たちに知れ渡ったときにはすでにバッグやその中身は消えており、発見されることもありませんでした。

調査の結果、所内の監視カメラにはマックスの共謀者と思われる人物2人が敷地内に落とされたバッグへと一直線に向かいそれを持ち去る様子がばっちり収められていたとのことです。

共謀者のひとりがマックスが主犯だと供述

その後今回捕まったうちの一人、Phillip Tyler Hammons(ハモンズ)がそのバッグを拾った張本人であることを自白し、「マックスが計画全体の首謀者だ」と述べたのです。

起訴状ではマックスがドローン購入に充てたデビットカード番号をどのようにして取得したかなどの詳細は記されてはいませんが、どうやら彼が使用していたとされる myTouch には Tor を通してハッカーたちが集うフォーラムへのログインの形跡があったとのことです。

またマックスはティドウェルに依頼する形で、いくらかのお金をロシアに送金するようお願いしたらしいです。

おそらくはカード番号の購入金額でしょう。

ロシアはサイバー犯罪において非常に悪名高い国なので、この類の話は特段変わったことではありません。

実際問題としてマックスが罪状を否認しているので真相は不明ですが、Bureau of Prisons(刑務局)は以下のように結論付けています。

The cell phone recovered by SIS staff revealed the user was a highly skilled person capable to access secure apps and coordinate the use of stolen credit card information with the use of an aircraft drone to introduce contraband into the institution


特別調査官が回収した携帯電話(myTouch)はその使用者がセキュアなアプリを駆使し、盗品であるクレジットカード情報とドローンの使用で禁止品を施設内へ密輸することができる高度なスキルを身に着けた人物であることを明らかにした

そして次のように述べています。

The potential for greater crimes opportunities are obvious, i.e. escape, introduction of firearms, etc.


脱走や銃器の導入など、より深刻な犯罪を生むの可能性は明らかである。

その通りですね。

ドローンで携帯電話が施設内へと運搬できるのであれば、拳銃も同様に持ち込むことが可能となります。

マックスはその気になればスマートフォンひとつで、刑務所内において銃器を使用した脱走事件を引き起こすことさえできたということになります。

考えるだけで恐ろしいですね・・。

マックスは起訴状を否認

13年の刑期を言い渡されたマックスですが、あと数年で釈放という身にありながらなぜこのような事件を起こしたのでしょうか。

彼自身はこの件に関しての関与を否定しており、「ドローンがパッケージを落とした敷地には(事件当時)いなく、携帯を保持したことも一切ない」と反論しています。

そしてこの事件を真っ先に自白したハモンズによってハメられたと主張したのです。

pathfinder

マックスいわく、Pathfinder というゲームをしている最中にルールに関して彼との間にちょっとしたいさかいが起きたらしく、そのことで恨まれていることが自分が犯人としてでっち上げられた原因だと言うのです。

そして館内のトイレから発見された myTouch もハモンズの所持品だとして、以下のように述べています。

Hammons was known to brag about using his phone for Facebook, playing Xenimus … reading about hacking, viewing porn, watching movies, texting his friends.


ハモンズは携帯で Facebook の利用、Xenimus で遊んでいること、ハッキングについての情報やアダルトサイトの閲覧、映画の鑑賞、友だちとのメッセージのやり取りを自慢していることで知られていた。

お互いの主張がかみ合わないので、結局のところ事実は分かりません。

仮にマックスが本当に事件全体の首謀者となると、彼は単なるコンピュータギークではなく本当に犯罪性向のある人間ということになります。

かつて別れた彼女に対する暴行容疑でも逮捕されていますが、マックスは優しい見かけとは裏腹に本物のワルなのかもしれませんね。

マックスはすでに出所済み?

さて今回の事件の受けて刑期が延長されたのかというと実はそうでもなく、すでに出所している可能性があります。

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なぜかというと Federal Bureau of Prisons のデータベースで彼の名前を検索すると、2019年4月17日に出所していることが示されているからです。

マックスの名前(Max Ray Butler)と2019年時点での年齢(46)、人種(白人)、性別(男性)全てが一致しています。

そして何よりも彼は2019年の4月に釈放予定だったので、これはマックス本人の可能性が極めて高いと言えます。

後追い報道がないので詳しいことは分かりませんが、仮にシャバにいるとしたら現在は何をしているのでしょうか。

気になるところですね。

コンピュータに関しては突出したスキルを保持しているので、今度こそは人の役に立つような場での活躍を期待します。

続報があればまたお伝えしたいと思います。

天才ハッカーアイスマンシリーズを読む ⇒

参考文献

この記事を書くにあたり、以下のページを参考にしています。

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