日本の保守化・右傾化は素晴らしいと言える簡単な理由
「日本は保守化している」
「日本は右傾化している」
このような言葉を度々聞きますが、これらには明らかにネガティブな意味合いを含みます。
初めに言ってしまうと、日本のような先進国が保守化することは極めてまともな現象です。
そのことをごく簡単に説明します。
金持ちは保守化し貧乏人は革新的になる
どこの世の中にも必ず社会階層は存在します。
頂点に立つのは王族や、それに群がる貴族の人たちです。その下に富裕層が存在し、一番下に一般庶民が位置します。
ここで重要なのは以下のポイントです。
- 富裕層は保守化・右傾化する
- 一般庶民は革新的になる
イラストで示すと以下のようになります。
このような傾向が生まれる理由はものすごく簡単。
お金持ちはその政治・社会体制でお金を稼いでいるので、その体制の存続が非常に重要となるからです。
逆に一般庶民、特に貧困層はその社会体制を正さないと自身の境遇が改善しないと考えるので自然と革新的になります。
当たり前ですよね?
先進国が保守化するのは国家として成功した証拠
つまり保守的な人間は自身の生活水準にある程度満足している人たちなのです。
誰でも自由に意見を発信できる民主的な国家が保守的になるのは極めてまっとうな現象です。
多くの国民が生活に一定の満足感を得ている状況なので、国家としては成功した例とも言えます。
逆に圧倒的過半数を占める一般庶民が革新的なるのは、社会が極めて不安定な状態です。
例を挙げると明治維新前夜の幕末のような時代です。
坂本龍馬をはじめ当時の政府である徳川幕府に限界を感じた人たちは、みな革新派の人たちです。
歴史観点からみると人間ドラマがあり美しいですが、現実問題として社会は大混乱の状況で、実際に多くの人たちが命を落としました。
革新的な社会情勢は極めて流動的で、国家としては非常にマズい状態なのです。
発展途上国が保守的になるのはナンセンス
逆に発展途上の国家が保守的になるのは極めておかしな現象です。
簡単な例が北朝鮮です。
多くの国民が貧困にあえいでいます。
その根本原因は腐った政治体制であることは誰の目にも明らかなので、多くの国民は革新的になるのが自然な流れのはずですが国家全体は常に保守的です。
これはその政治体制で贅沢三昧の生活を送る一部のエリートが、その体制を存続させるために国民に保守であることを強要しているからです。
金一族を頂点とするその政治体制はいつかは崩壊すると思いますが、その後は一気に左傾化するでしょう。
ただしそれは過渡期であり、国家として立ち直った後は徐々に保守的になっていくでしょう。それが正常な流れです。