私がいままで出会った中で一番英語ができた人

バイリンガルではありません

「バイリンガル」という言葉の定義は以下です。

bilingual:
adjective

1. able to speak two languages with the facility of a native speaker.

2. spoken, written, or containing similar information in two different languages:
a bilingual dictionary; Public notices at the embassy are bilingual.

3. of, involving, or using two languages:
a bilingual community; bilingual schools.

参考:Dictionary.com

1の定義に従うのであれば、2ヶ国語をネイティブ言語として使用できる人のことです。

日本人を指して「日本語の能力がすばらしい」といったことは言わないはずです。

ネイティブなので日本語が話せて当たり前です。

以下のお話は、そういった方のことではありません。

英語圏で英語を教える非ネイティブ

christ-church
クライストチャーチ

私がいままでお会いした人の中で、最も英語ができた人はルーマニア出身の方でした。

初めに言ってしまうと、私がニュージーランドに語学留学していたときに通っていた学校で英語の教師をしている方でした。

当時まだ若さが残る、30歳くらいの男性の方でした。

さらっと話しましたが、これってすごいことではないですか?

ネイティブでない方が英語圏の語学学校で英語の教師をしているのですよ。

考えてみてください。

海外に語学留学に行くというのは、お金がかかります。

英語の勉強は自国でもできますが、わざわざ海外まで行くというのは、ある程度の覚悟があるからです。

結果として、そういった語学学校で英語を学ぶ人たちというのは、当時の私も含め、現地のネイティブの方が教師をしているということを前提にしています。

つまり、教師の方の英語の能力が完璧であることを暗黙の了解としているのです。

そのような環境で、英語を教えるということを、非ネイティブがやってのけるというのは、つまり英語という第2言語に対して完全なる自信があるということです。

英語の世界観を完璧に理解している

単に「英語の文法が理解できる」というレベルでは、英語圏での英語教師など到底務まりません。

例えば、英語では前置詞が変わるだけで文章の意味がガラリと変わります。

以下の2つのセンテンスを見てください。

① I joined a gym for losing weight.

② I joined a gym to lose weight.

参考:ネイティブが教える ほんとうの英語の前置詞の使い方

for か to かという問題ですが、両者の意味は違います。

①は「やせるためジムに入った」で、②は「やせるためにジム入った」となります。

よって、①のような言い方をすると「やせるために特化したジムがあるのか」という印象を与えてしまう可能性があります。

こういった使い分けの問題は、無数に存在します。

ルーマニア人の彼は、英語が持つニュアンス、別の言い方をすれば、英語という言語が持つ世界観を完璧に理解しているということです。

彼の履歴書

当時直接聞いたことがあるのですが、彼が英語の勉強を始めたのは13歳の頃だということです。

日本では2016年現在、小学校高学年で英語が必須科目となっていますが、昔は中学に入学した後からでした。

13歳が始まりです。

つまり、彼が英語を学び始めた年齢は、我々日本人と変わらないのです。

rumanian-flg
ルーマニア国旗

ちなみにルーマニア語は東ヨーロッパの言語であり、西に属する英語とは親戚関係にはあたりますが、そこまで近い間柄ではありません。

もちろんラテン語という共通のルーツがあり、日本語と比べれば英語にだいぶ近い位置に属していますが、それでもルーマニアの人たち自身、英語に対してことさら親近感が沸くというような感性は持っていないはずです。

ルーマニア語はむしろイタリア語に近い言語です。

彼がどのような理由で英語に没頭するようになったのか、その理由までは聞いてないですが、とにかくものすごい量の英単語を覚え、かなりの洋書をいままで読み漁ってきたということです。

私は常日頃から「英語のスキルを上げたいのであればリーディングは必須」と申し上げていますが、やはり英語ができる方たちというのは、リーディングの重要性を理解しているようです。

彼の英語の実力

第2言語としての彼の英語の実力がどれほどのものかと言うと、例えば以下のようなことです。

  • スピーキングは完璧
  • リスニングは完璧
  • リーディングは完璧
  • ライティングは完璧
  • 英単語のスペルを間違えない
  • 英単語の発音記号が書ける

実際のところを言ってしまうと、英語の発音は明らかにネイティブではありませんでした。

ただしそれ以外は、ネイティブと比べても遜色 (そんしょく) ないか、むしろ上を行っていました。

実はネイティブの方が英単語のスペルを間違えるということは、たまにあります。

white-board

自分がホワイトボードに書いた単語のスペルが間違っていないか、生徒が持っている辞書で確認するという教師も語学学校にはいます。

彼はそういったことが一切ないどころか、自身の発音は完璧ではないものの、英単語の発音記号さえも問題なく記述できていました。

まわりのネイティブの英語教師の方々が、「彼の英語のスキルはすばらしい」と賞賛していました。

たしかに賞賛に値するでしょう。

ただし、彼の授業に不満を持つ生徒は少なからずいました。

つまり、「せっかくニュージーランドまで来たのに、先生がネイティブじゃないので意味がない」ということです。

彼の英語の実力を過小評価していたのでしょう。

彼は英語が完璧にできる上に、非ネイティブであるからこそ英語に対してのプラスアルファの知識を保持していたので、私はそういった不満はナンセンスだと思っていました。

ただし、同時期に語学学校にいたポーランド出身の男子生徒が、彼を指し「すばらしい先生に出会った」と言って喜んでいました。

その生徒は、当時すでにタイムマガジンを辞書なしで読めるスキルがあり、歴史や政治系の議論も難なくこなすなどしており、「なんで彼はそもそも語学留学に来たのだろう」と私は不思議に思っていました。

遊び感覚で来ていたのかも知れません。

そのポーランド人生徒は英語の感覚がすでに研ぎ澄まされていたので、おそらくそのルーマニア人の教師を試すために、英語についての無理難題とも取れるような質問を彼に飛ばしたのでしょう。

それを難なく回答したことに感銘 (かんめい) を受けたのかもしれません。

とにかく「あの先生はすごい」と言っているのが印象的でした。

現在はマンチェスターにいるとのこと

manchester
マンチェスター

Facebook で確認すると、現在はイギリスのマンチェスターにいるとのことです。

おそらく、そちらの語学学校に勤務しているのでしょう。

あまり関係のない話ですが、アジア人女性に感心があるのか、私が知っている当時は日本人女性の方と交際していました。

またいつかお会いすることできたらうれしいです。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

どんなささいなコメントでもウエルカムです。全てに返答いたします。

フォローする

スポンサーリンク