トランプ大統領、今日のツイート(2017/12/03)
フリン前大統領補佐官について
I had to fire General Flynn because he lied to the Vice President and the FBI. He has pled guilty to those lies. It is a shame because his actions during the transition were lawful. There was nothing to hide!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) December 2, 2017
(ペンス)副大統領と FBI に嘘の報告をしたので、私はフリンを解雇するしかなかった。
彼はこれらの罪を認めている。
別に隠し事などない。
意味だけをごく簡単に抜粋すると以上のような感じです。
つまり「フリンが隠れてこそこそロシア側と連絡を取っていただけで、俺は関係ない」と言いたいのでしょう。
日本でも報道されていますが、実際のところこの件に関してトランプ大統領は追い詰められている感があります。
そのフリン氏とロシア側の会合を指示したのが娘婿であるクシュナー氏と言われていますね。
報道ではフリン氏は完落ちし捜査に対して協力姿勢を見せているらしいので、次にターゲットになるのはクシュナー氏です。
義理の息子でさらに選挙顧問まで務めていたような立場の近い人間が行っていることをトランプ氏が知らなかったとは思えません。
「最終的にクシュナー氏の有罪が確定したら、トランプ大統領は彼を恩赦するのはないか」という噂まで、まことしやかにささやかれています。
そんな縁故主義のようなことが本当にできるんかい!と思ってしまいますが、トランプ大統領ならやりかねないです。
同日に次のツイートが続きます。
So General Flynn lies to the FBI and his life is destroyed, while Crooked Hillary Clinton, on that now famous FBI holiday “interrogation” with no swearing in and no recording, lies many times…and nothing happens to her? Rigged system, or just a double standard?
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) December 3, 2017
フリンは FBI に嘘をつき人生が破滅したのに、悪党ヒラリー(Crooked Hillary)は幾度となく嘘をついたのに何も起きなかった。
その上で「Rigged system だ!」と叫んでいます。これはトランプ氏の口癖です。自分に対して不利な状況になると毎回言ってます。
これは日本語でなんと訳したらいいのか、いい言葉が頭に浮かびません。意味的には「裏で不正に仕組まれた体制」といった感じです。
Crooked Hillary は大統領選挙期間中に彼がヒラリー氏に対して行っていたキャンペーンです。
Crooked は「不正な、不正直な」と言った意味ですが、ここでは「悪党」がしっくりきます。少し可愛らしく聞こえてしまいますが、トランプ氏自身、
We affectionately call her ‘Crooked Hillary’.
愛情をこめて”悪党ヒラリー”と呼んでいる。
と小バカにしていました。
このように微妙に視点をズラそうとしているところからも、トランプ氏が焦っていることがうかがえます。
実際どのように事が展開するかどうかは、現時点では分かりません。
公民権運動のきっかけとなった事件
62 years ago this week, a brave seamstress in Montgomery, Alabama uttered one word that changed history… pic.twitter.com/eOvCBcMIKX
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) December 2, 2017
モンゴメリー・バス・ボイコット事件への言及です。
62年前の今週の出来事なんですね。アメリカにおける公民権運動のきっかけになった事件です。
ちなみにトランプ大統領は人種差別主義者だと思いますか?
私は No です。明確に No です。彼が白人優越主義者だとはとても思えません。
著名なアフリカ系共和党議員であるベン・カーソン氏も「彼は人種差別主義者ではない」と、リポーターからの質問を一蹴しています。
「最も熱烈なトランプ支持者」を自称するDiamond and Silk®も見てのとおりアフリカ系アメリカ人です。
彼から人種差別的なオーラを感じていたら支持者にはなっていなかったのはないでしょうか。
ちなみにトランプ大統領は彼女たちを Twitter でフォローバックをし、たまにお互いをリツイートすることもあります。
ではなぜ彼は人種差別主義者と疑われることがあるのでしょうか?
ひとつは彼の支持層でしょう。
大統領選挙中のトランプ氏の政治集会でクランズマン(KKKのメンバー)やネオナチがいたことは事実です。
またレベル・フラッグ(独立戦争時の南部旗)がデザインされた Tシャツを着ている人たちもいました。
しかもこの人たち、実数は少ないのに意見が過激なので目立つんですね。
ここから「人種差別主義者たちに支援されているトランプもそうであるに違いない」と考える人たちが出てくることになりました。
ただしこれは論理が飛躍しすぎています。
トランプ氏の公約で彼らの心に響いたのは、不法移民の強制送還やメキシコとの国境に立てる壁などの話でしょう。
そもそも正真正銘本物の人種差別主義者はユダヤ人を毛嫌いします。
トランプ氏には5人の子どもがいますが、その中でも特にお気に入りと噂されているイバンカ氏の夫クシュナー氏はユダヤ人ですよ?しかも彼女は結婚前にユダヤ教に改宗しています。
そのようなことを人種差別主義者の父親が許すでしょうか?
この話は彼を毛嫌いする人たちの妄想か、もしくはイメージダウンを図る工作のようなものでしょう。フェイクニュースですね(笑)