暇人の英語雑記ブログ

米フロリダ州で反銃集会、トランプ大統領は NRA からの支援を欲している?

2018.06.022018.02.18ドナルド・トランプ
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フロリダ州の高校で発生した銃撃事件に対して銃規制を訴える集会が開催されたとのことです。それに関連する報道で少し違和感を覚えるところがあったので簡単に指摘しておきます。

【2月18日 AFP】米南部フロリダ州で行われた反銃集会で、同州パークランド(Parkland)のマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校(Marjory Stoneman Douglas High School)で14日発生した銃乱射事件の生存者である女子生徒が熱弁を振るい、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と全米ライフル協会(NRA)の関係に辛辣(しんらつ)な言葉を投げ掛けた。

 同校生徒のエマ・ゴンザレス(Emma Gonzalez)さんは、米大統領選でトランプ陣営がヒラリー・クリントン(Hilary Clinton)元国務長官に勝つためにNRAから数千万ドル(数十億円)の支援を受けた事実を攻撃し、「NRAから寄付金を受け取る全政治家、恥を知れ!」と発言し、集まった人々も「恥を知れ!」と繰り返した。

 17人が死亡した14日の銃乱射事件を受け、米国では過去の乱射事件の生存者らも声を上げ、行き詰まりを見せている銃規制をめぐる事態の打開を求める声が一層強まっている。

略)

この話には誤解(というか歪曲)があります。

以下の部分です。

米大統領選でトランプ陣営がヒラリー・クリントン(Hilary Clinton)元国務長官に勝つためにNRAから数千万ドル(数十億円)の支援を受けた事実を攻撃し、

これではまるでトランプ氏が NRA からの資金援助を欲して銃保有の権利を訴えているかのように思えてしまいます。

これは全くの誤解です。

この人はもともと合衆国憲法修正第2条(武器を保持する権利)に関しては肯定的な方です。

大統領選挙期間中も”The 2nd Amendment is under siege”(修正第二条は包囲された状態にある)と口癖のように訴え、銃保有の権利への支援を表明していました。それは選挙期間中の以下のツイートからも確認できます。

この思想に大喜びした NRA が、トランプ氏が頼んでもいないのに支援したというのが実情です。

日本で出回っているトランプ大統領に関する記事は誤解を招くものが多いので困ります。

ちなみにアメリカは銃社会とよく言われますが、その状況は州によって様々です。例えばニューヨーク市などではホルスターに入れて街中を歩いたら即逮捕です。

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パラサイト

過去にジョシュ・ハートネットとイライジャ・ウッドが主演するパラサイトという映画が放映されましたが、その中でケイシー(イライジャ)がジーク(ジョシュ)の自宅へ行き、そこで机の上に銃が無造作に置かれているところ発見しショックを受けるというシーンがあります。

舞台は全米の中でもわりと銃規制が甘いオハイオ州です。そのような州においても銃を目の当たりにすることはショッキングな出来事として描かれているんですね。

「アメリカでは多くの人たちが銃を保有している」というような考えを抱いている人が日本にはいますが、それは全くの誤解です。

まあ、どのみち殺傷能力のある武器がショップで購入できてしまう現状は変更しなくてはいけませんね。

ただしトランプ大統領の任期中にそのような革新的な政策が施行される可能性はほぼゼロでしょう。

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