例文で説明!仮定法における Will と Would の違いとその使い分け
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仮定法現在
If it does, I will という表現は「現実として起こりえること」に対しての仮定法です。
以下のようなケースです。
If it rains, I will be late.
雨が降ったら遅れる。
雨が降ることもそれによって遅れることも、現実として起こりえることなのでこの形となります。
If it will, I will
日本の英語教育では If it will, I will という形はあまり教えてないかもしれません。
以下のようなケースです。
If it will rain, I will be late.
雨が降ることになったら遅れる。
これはいたって自然な英語です。
If it rains, I will be late と比べ、少しだけ意味合いに変化が出ます。
仮定法過去
If it did, I would というのは「現実ではないこと」に対しての仮定法です。
以下のようなケースです。
If I were rich, I would be happy.
もし金持ちだったら、私は幸せだろう。
「実際は金持ちではない」ということを意味していますね。
If it did, I would は「~だろう」というニュアンスを持ちますが、If it did, I could となると「~できるのに」となります。
以下のようなケースです。
I were rich, I could live in a big house.
もし金持ちだったら、大きな家に住めるのに。
would とは意味合いが変わるので注意しましょう。
ちなみに、If I were rich … というのは If I was rich … とも言えます。
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仮定法過去完了
If it had done, I would have done というのは「過去の出来事に対しての仮定」です。
つまり実際には起こらなかったことに対しての言及ですね。
以下のようなケースです。
If the train hadn’t been late, I would have got there in time for the meeting.
電車が遅れていなければ、打ち合わせに間に合っていた。
If it had done, I would have done は「~だったのに」という意味合いですが、If it had done, I could have done となると「~できたのに」となります。
以下のようなケースです。
If the train hadn’t been late, I could have got there in time for the meeting.
電車が遅れていなければ、打ち合わせに間に合うことができた。
would とは伝えたい感情に変化が出るので注意しましょう。
would have got は would have gotten?

このように思われた方がいるかもしれませんが got で問題ありません。自然な英語です。
gotten というのは、主にアメリカとカナダで使用されます。
これは昔イギリスでも使用されていましたが、18世紀頃に got に取って代わり理由は不明ですが、北米で再び使用されるようになったという経緯があります。
そのためアメリカで後から作られた単語と勘違いされ、イギリス英語を正統な英語として信じる人の中には gotten という言い方を嫌う人たちもいるようです。
ただし ill-gotten など、ひとつの単語として成立しているものは got で置き換えることはできません。
If it had done, I would (could) do
過去の出来事としてすでに完結している話から、現在のことを仮定の結果として表現することができます。
以下のようなケースです。
If I had won the lottery, I would be rich now.
宝くじに当たっていたら、いまごろ金持ちだよ。
「金持ち」というのは今の状況を仮定しているので、would be なのです。
would ではなく I could be rich now と言うと「いまごろ金持ちになれたよ」と言った感じの意味になります。
「実際には宝くじに当たっていない」という非現実上の話なので、間違っても will (can) be と言ってはいけません。
ちなみに上記の例で定冠詞である the (lottery) を使用していますが、これは会話の聞き手が話の内容を知っていることを前提としているからです。