例文で説明!英語の現在形が持つニュアンスを簡単説明
現在形は事実を表す
題名のとおりです。現在形は事実を表します。
What do you do?
は「何をしているのか?」ということなので、相手の職業を聞くときに使われるフレーズです。
ただし以下のような言い方のほうが一般的です。
- What do you do for a living?
- What is your job?
- What is your occupation?
a living は生計や暮らしのことなので、直訳するのであれば、「暮らすために、なにをする?」ということであり、実際の意味としては「お仕事はなんですか?」という質問になります。
つまり事実を聞いているのですね。
3の occupation は「職業」のことです。
「事実」を場面によって使い分ける
以上のような考えは単純すぎます。
例えば以下の例を考えてみましょう。
アメリカ出身の友人が勤めていた会社が倒産してしまいました。
そのことを聞かされたあなたは、彼が現在はなにで生計を立てているか聞きたいと思います。
どのように質問しますか?
ですか?
それでも意味は通じますが、質問の形としては若干の不自然さがあります。
以下のほうがよいでしょう。
つまり現在進行形にしてしまうのです。
現在進行形と聞くと「現時点において進行中の出来事」という意味のみを想像する人がいるかもしれませんが、実はそこまで単純ではありません。
なにが言いたいかというと、現在形はある程度のまとまった期間での事実を述べるということです。
会社が倒産しいろいろと変化がともなう時期においての状況を聞くときは、現在形ではなく上記したような現在進行形を使用し、なおかつ最後に now を付けるとそれらしくなります。
ちなみに What is your job? と聞きたい場合は、以下のように質問にひと工夫加えると生きた英語の雰囲気が出てきます。
- What is your current job?
- What is your job now?
current は「現在の」という意味です。
間違っても What is your current job now? とは聞かないようにしましょう。current と now は意味的には同じなので、文章にくどさが出てしまいます。
現在形は習慣を表す
習慣とはつまり、以下のような事柄です。
I wake up 7 o’clock in the morning.
朝7時に起床する。
「習慣」を場面によって使い分ける
すでに述べたように、現在形は「ある程度のまとまった期間」の事柄を述べるので、なんらかの理由で一時的に起床時間が変更となっている場合は、
I’m waking up 6 o’clock in the morning these days.
のように現在進行形で述べると、英語が生き生きとしてきます。
these days は「最近」という意味ですね。
ただし、現在形である wake up でも問題なく通じるでしょう。進行形にすると、文章に一種の活気のようなものが出てきます。
おすすめの書籍
更に深く知りたいという方には『ネイティブが教える 英語の時制の使い分け』をおすすめします。
ネイティブの方が編集したというだけあって、日本の中学・高校で習うような SVO などの機械的な学習要素がなく、読んでいて楽しくなる一冊です。
現在形を扱った章では以下のような問いかけがあります。
問題:「ナンシーはメガネをかけている」を自然な英語にすると、どちらですか?
1. Nancy wears glasses.
2. Nancy’s wearing glasses.解答:これらを英語の初心者はよく間違えてしまいます。・・・
答えを言ってしまうと、1の Nancy wears glasses. が正解です。
理由は簡単。「ナンシーはメガネをかけている」というのは事実であって、その場限りのシチュエーションではないからです。
仮装パーティーのような催しに参加していて、いつもとは違うタイプのメガネをかけているケースでは、2の wearing がよりふさわしいでしょう。
著者であるデイビット・セインさんの著作はこのように、日本人の英語学習者が起こしてしまいがちなミスを優しくひろってくれるので、読んでいて楽しい気分になります。
おすすめの書籍です。
ぜひ一度手にとって読んでみてください♪