暇人の英語雑記ブログ

世界一英語ができる人たち スウェーデン人

2018.05.302016.12.05コラム

英語のスキルがずば抜けている

stockholm

あなたはスウェーデン人の方と話をしたことがあるでしょうか。東京あたりだと時折見かけますが、この人たちの英語のスキルはずば抜けて高いです。

過去にお会いしたスウェーデン人女性は金髪に青い目で、われわれ日本人が想像するそのままのきれいなスカンディナビア出身の女性でした。

私は彼女の英語を聞き、てっきり英語圏の出身の方だと思っていました。それほど英語が達者だったのです。

過去にお世話になったことのあるアメリカ人の方が、「スウェーデン人の英語はすばらしい」とめちぎっていました。「電話で話しているとネイティブと勘違いする」とも言っていたことが記憶として残っています。

なぜ彼ら彼女らは、それほどまでに英語のスキルが高いのでしょうか。

英語とスウェーデン語の関係

語族

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画像:ヨーロッパのゲルマン語派

英語は西ゲルマン語でスウェーデン語は北ゲルマン語に属しています。ゲルマンというルーツをたどれば同じ語族ですね。

イタリア語などはイタリック語なので、スウェーデン語と比べると英語に対して若干の距離があります。

ちなみにスウェーデン人の方に直接聞いたところ、文法は英語にかなり似ているとのことです。文章構造が似ているということは、仮に使用されている単語違っていたとしても、それだけで学習のハードルがかなり下がりますね。

実際に日本語と関係性の深い韓国語やモンゴル語を母国語とする方たちは皆さん日本語の習得が早いです。

単語

英語には以下のように、日本語の単語を複数含んでいます。

samraiサムライ:
サムライ

kimonoクモーナー:
着物

sakeサーキー:

tycoonタイクーン:
大物 (大君)

rickshawリッキシャー:
人力車

skoshスコーシ:
少し

他にも色々ありますが、そこまで多くはないでしょう。

人力車が「リッキシャー」などと若干発音に変化が見られますが、日本語から派生しているというだけで少なからず全く新しい単語と比較して記憶するのはかなり容易でしょう。

次にスウェーデン語です。

実は私も知らなかったのですが、英語には1,600近くのスウェーデン語が存在するとのことです。

もちろん全体から見れば一部ですが、それでも1,000を超える数のボキャブラリーが共通していることは、かなりの学習負担軽減につながります。

英語に接している時間が長い

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画像:Global TV

スウェーデン出身の方から直接聞いたことがあるのですが、この国ではアメリカやイギリス発のテレビ番組が数多く放送されています。

そしてそれらは英語の音声はそのままに、スウェーデン語の字幕付きという形式です。そのようなTVショーを観る生活が幼いころから続いているのです。

ちなみにオランダでも同様に英語圏の番組が英語のまま放送されており、かつオランダ語自体が同じゲルマン語ということもあり、オランダ出身の人たちも総じて英語のスキルが高いのが特徴です。

以上のようなことを述べると、

male-thinking
英語より日本語教育が先じゃないか?

と言われてしまいそうですが、この考えに私は反対しません。

むしろ海外に目を向けるのであれば、同時に自国の歴史や文化も学ぶべきだと考えています。

どのみち日本人の子どもに日本語字幕の英語の番組を幼少のときから見せても、ほとんど効果はないでしょう。

なぜかと言いうと、そもそも日本語と英語では言語体系が違いすぎるので、私たち日本人にとって英語という言葉そのものへの馴染みが薄いです。結果としてアメリカ発のTVショーをどれだけ放送したとしても、英語に自然と親近感が沸く可能性は低いと思います。

ただしこれには条件があり、なんらかの形で英語教育を幼いころから受けている子どもであれば、これら番組を見せることはメリットがあるでしょう。

英語という言葉を意識している環境にあり、かつ接する時間が多いことは、学ぶ上でかなりのプラスになるからです。

外国語を学習している人であれば誰もが感じると思いますが、その言語に接する時間を増やすことが上達において決定的に重要となります。

実際に英語に対して苦手意識のある人でも半年ほど海外で生活をすると、リスニングなどであればあまり負担とならない程度のスキルは身に付けることができます。

結果として英語ができるようになる

以上で述べた理由により、スウェーデン人は総じて英語の能力がものすごく高いということです。

他にもスウェーデンの教育の質が高いなどの理由が挙げられると思いますが、私が一番重要だと思うのは「常日頃より英語という言語に意識的に接している」という側面だと思います。

これは本当に重要です。

日本国内においても義務教育での英語の重要性が少しずつ増していますが、それに対しての批判もあります。ただし個人的には、小中高で学ぶ科目の中で英語というのは実用性という点において高い位置に属するものと考えております。

実際に会社に勤めるようになった後「学生時代にもっと英語を勉強しておけばよかった!」と後悔する方は非常に多いのが現実です。

ただし繰り返しになりますが、仮に幼い頃から英語に接する機会を増やしたとしても、その過程が意識的なものでない限り上達の見込みは低いです。

そのあたりの意識改革が進めば、日本人の英語の能力も今より向上することは間違いないでしょう。

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