暇人の英語雑記ブログ

Youの意味は「あなた」だけではない?意外と知られていない他の用法

2018.08.232017.12.14コラム

以下の例文を見てください。

When you watch American TV shows…

アメリカのテレビ番組を観るとき・・・

you である「あなた」が日本語訳にありませんね。これは you が二人称ではなく、一般的な「人」を指す代名詞だからです。

上記のようなことをネイティブからとっさに言われると、多くの日本人は「But I don’t watch American TV」などとかみ合わない返答をしてしまいます。

この代名詞は頻繁に使用されるにも関わらず、意外と知られていません。

ここでこの「you」を絡めたおもしろい動画をお見せします。

いつ放送されたものかは知りませんが、イギリス出身のジャーナリストでありテレビパーソナリティのピアース・モーガン氏が第45代アメリカ大統領であるドナルド・トランプ氏とやり取りをしています。

トランプ氏はいわずと知られたニューヨークの不動産王であり大富豪です。また3度の結婚を経験している女たらしとしても知られています。

ここでモーガン氏がひとつの仮想的な質問をします。

10年間セックスを絶つという条件で、10億ドル(1ドル100円計算で1,000億円)の小切手をオファーします。

で、どちらを取りますか?というわけです。

そこでトランプ氏が尋ねたのが以下です。

Not even with your wife?

妻ともいけないのですか?

ここで言う you はまさしく一般用法での you です。

それに対してのモーガン氏はそれを冗談で二人称として解釈し、

With my wife?

私の妻とですか?

と返し、大きな笑いを誘っているのです。

英語独特のジョークですね。

ちなみにこのやり取りは日本語への翻訳が不可能です。注釈を付けて対応するくらいしかできないでしょう。

ところで、「トランプ氏は以下のように言えたのではないか?」という疑問が浮かびます。

Not even with my wife?

私の妻ともいけないのですか?

ただしこれは不適切です。日本語訳を見れば分かるでしょう。

my(私の)と付けてしまうと、奥さんであるメラニアさんをあからさまに連想してしまいます。

卑猥なトークで自身の妻を話題に持ち出すのはいけませんね。

この場合私たち日本人も対象をボカすために「私の」を付けずに単純に「妻」と言うでしょう。これこそが you の一般用法に他ありません。

覚えておきましょう。

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