暇人の英語雑記ブログ

Dinner と Supper その違いと定義

2020.02.172016.12.25コラム

dinner という言葉を単語カードに書いて必死に記憶したという日本人の方はまずいないでしょう。日本語に「ディナー」という言葉が存在するので、初めからその意味を理解しているはずです。

ちなみに日本語で「ディナー」と言えば100%夕食を指しますね。しかし残念ながら英語で言う dinner はそれほど単純ではなさそうです。

実際に調べてみるとネイティブの人たちの間でも論争になっている模様です。

そこで supper も含め、少しばかり整理してみたいと思います。

Dinner の定義

dinner-party

2016年12月現在、Wikipedia には以下のような記述があります。

In most parts of the United States and Canada today, “supper” and “dinner” are considered synonyms.

Wikipedia は誰でも編集可能なオンライン辞典なので、その内容の正確性は不明です

とりあえず上記に従うのであれば、アメリカやカナダの大部分では dinner と supper は同じもの(synonyms)として扱われているようです。

ただし、アメリカ南部の方へ行くと、特に古い世代の方々で昼に取る食事のことを dinner と呼ぶ人たちも存在するようです。

ややこしいこと極まりないですね。

オンライン英語辞書として有名な Dictionary.com では、以下のことがハッキリと示されています。

The word dinner does not necessarily imply the time of day. Depending on where you are, it may mean the midday meal or the evening meal, but it always refers to the main meal of the day.

簡単に言うと、dinner という言葉は必ずしもその日の時間帯を示すものではなく、場所や地域に左右され昼の食事や夜に取る食事にもなり得るが、ひとつだけいえる事は dinner とはその日のメインの食事を指すということです。

このあたりに「昼食を dinner と呼ぶ」理由が隠されていそうですね。

アメリカの一部では昼食がその日のメインだった

Dinner vs. SupperHow Many Daily Meals Did We Once Eat? の内容に沿い19世紀頃の歴史的な話をすると、アメリカ南部の農業地帯では昼食がメインであり dinner と呼ばれていたそうです。

そして夕方頃に取る食事のことを supper と呼んでいたとのことです。なぜ夜の食事がメインではなかったかというと、現代とは違い電気が発達していなかったからでしょう。

燃料などを使用し部屋を明るくしてまで夜にメインの食事を取るというのは、いくらなんでも贅沢ぜいたく過ぎますね。

結果として昼食がその日のメインとなり、就寝前は軽い食事のみで済ますことになったということです。

現在でも昼食を dinner と呼ぶ地域が存在するのは、この頃の名残だとのことです。

Supper とは

supper も一般的には「夕食」と訳されます。

これには、どちらかと言うと「家庭内の夕食」と言った感じの意味合いがあるようです。つまり一般的に言う「夕食」ですね。

dinner という言葉には一種ごちそう的な意味合いを含むので dinner party という言い方はしますが、supper にはそういった側面はないので supper party とはまず言いません。

日本語でも「ディナー」と言うと、少し豪勢な感じがしますね。

はじめに「アメリカやカナダの大部分では dinner と supper を同じものとして扱っている」と述べましたが、以下のようなことが理由として挙げられるそうです。

  • 電気が発達し人々が夜遅くまで活動することで、夕食が一日のメインとなった
  • ディズニーチャンネルなどで昼食を lunch、夕食を dinner などと呼ぶメディアの影響

ただし全ての地域でこれらの言葉の意味が統一されているわけではないので、仮に海外に行く機会がある際はそこの地元の人たちの言い方に従うのが一番無難でしょう。

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